飼育方法②キリギリス類

キリギリスの飼育方法

<飼育環境>

キリギリスは草の上に生息しておりますので、飼育容器に土は特に必要ありません。
新聞紙などを敷くだけで良いです。そして、クズの葉などを多めに入れてください。
これは、隠れ家にもなりますし、虫を落ち着かせます。
枯れたら時々新しい葉と交換してください。キリギリスの♂をたくさん飼うと、毎回
決められた順番で規則正しく鳴きます。これもとても面白いです。
但し、一つの飼育容器に複数頭飼育すると共食いしますので、別々の飼育容器に必ず
分けて飼育してください。

<エサ>

餌は玉ネギ、キュウリ、ナスなど野菜類は何でも食べます。特に玉ネギが大好物です。
野菜類を与えた場合は、野菜から水分を摂取しますので、特に水やりは不要です。
また、動物質の餌として、削り節、煮干し、鈴虫のエサなどを与えてください。
キリギリスは雑食性ですが、肉食性もかなりあります。
特に、累代飼育の場合は、これら動物質のエサが切れると、共食いが激しくなります。
卵を持った♀は、動きが若干鈍くなるので、♂に食べられることも多いです。
共食いを少しでも防ぐためには、ミルワームを与えた方が良いでしょう。
野菜類を与えない場合は、水コケでも良いです。
ペットボトルの蓋などにコケを入れて水を湿らせてください。
小さなタッパーウェアなどに入れても良いです。3~4日は持ちますので、便利です。
但し、真夏の高温時には水が腐っている場合もありますので注意してください。
気温が高い日が続いている時は、水を交換してあげてください。
コケも2~3週間をめどに交換してあげた方が良いでしょう。

<累代飼育>

キリギリスの累代飼育は難しい部類に入ります。飼育容器の中に砂を5~6センチほど入れると、
土の中に長さ6ミリほどの卵を産卵します。
産卵後、死骸やゴミなどを取り除き、霧吹きを行い乾燥させないようにしてください。
翌年孵ることは少なく、ほとんど2年後の4月頃孵化しますが、3年後に孵化することもあります。
1回目の脱皮を終えたら、共食いを防ぐために、飼育容器の頭数を減らすようにするため、
他の飼育容器に数頭移動させます。一番良いのは個別に飼育する事です。
脱皮を繰り返して6月中旬頃に成虫になります。

クツワムシの飼育方法

<飼育環境>

キリギリスと同じ要領で飼育できます。クツワムシは大型種ですので、大きめの飼育容器
に入れてください。飼育容器の底に新聞紙などを敷いてください。
そしてクズの葉をたくさん入れてください。これはクツワムシのエサにもなり、隠れ家に
もなります。注意点として、クツワムシは翅を齧る習性があります。
そのため多頭飼育していると翅がどんどんボロボロになってきます。
これがエスカレートすると、大変悲惨な姿になってしまいますので、累代飼育目的の場合
以外は単独飼育をお勧めいたします。

<エサ>

クツワムシはクズの葉が大好物です。マメ科植物なら何でも食べますが、
特にクズの葉を好みます。野菜類も何でも食べます。
この場合、野菜から水分を摂取しますので、特に水やりは不要です。
クズの葉の場合も、クズから多少の水分を摂取しますが、2日に1回くらい、
軽く霧吹きをすれば良いでしょう。
そして、動物質のエサを必ず与えてください。
キリギリスほどではありませんが、クツワムシも共食いしますので、これらを
少しでも防ぐためにも、これが必要です。
煮干し、削り節、鈴虫のエサなどを与えてください。

<累代飼育>

結論から申し上げて、クツワムシの累代飼育は難しい部類に入ると思います。
それは、成虫になる際の脱皮に失敗することがあるからです。
これを脱皮障害と言います。キリギリスと違って脱皮するメカニズムが違う
という事もありますが、これを成功させるためには、ある程度、広い空間が 必要です。
私は毎年沢山クツワムシが捕れるので、累代飼育を行う必要がない事から
殆どしておりませんが、卵を産ませて育てることは可能です。
飼育容器の底に市販の鈴虫用の土を7~8センチ程入れます。
キリギリスよりも産卵管を深く入れる傾向にありますので、土を深めに入れます。
9月頃に個体にもよりますが、長さ6~8ミリくらいの卵を100~150個ほど生みます。
産卵後、土が乾燥しないように霧吹きを行います。 翌年孵らないこともあり、
2年後の5月頃孵化する場合もあります。
鈴虫用のエサやキュウリ、ナスなどの野菜類を与えてください。
羽化させるために、クズの葉をツルごと飼育容器に入れます。
クツワムシ羽化は大きな空間が必要です。飼育容器の蓋にぶら下がって羽化することもあり、
このぶら下がるスペースが20センチくらいは必要です。

私は夜間採集に行った際に、クツワムシの♀だったのですが、脱皮中の個体を偶然
発見して、見事立派な成虫になったのを見届けた経験があります。
この♀は低木の木の枝にぶら下がり脱皮していました。とてもドラマチックだ
ったので、しばし見入ってしまい、思わずカメラで撮影しました。
この♀がぶら下がっていた下の空間は1メートル強程ありました。
この様に野外では、上手くいくと思うのですが、飼育容器の限られたスペース
での脱皮は、木の枝や棒を設置して、その下の方に、できるだけ広い空間を確
保してあげなければなりません。
産卵させる環境はスズムシやキリギリスと同じ要領で良いと思います。

<注意点>

クツワムシは鳴き声が非常に大きいため、寝室付近に置くとうるさく感じるかも
しれませんので、少し離れた場所に置くと良いでしょう。
クツワムシは暗くならないと鳴きませんので、電灯などで明るくすると鳴き止みます。 
但し、たくさん飼っている場合は、この方法は通用しません。
たとえわずかでも前奏が始まると、あっという間に大勢で勢いで鳴くため効果はありません。
(この迫力がまた良いのですが)また、クツワムシは口から褐色の液体を吐き出します。
このため、飼育容器が汚れますが、こまめに清掃するしかありません。よう

コロギスの飼育方法

<飼育環境>

コロギスは樹上性のため、土などは不要です。
飼育容器の底に、新聞紙などを敷くだけで良いと思います。
一番大事なことが、巣材を入れてやることです。
コロギスは夜間活動性のため、昼間は自分で作った巣の中で休んでます。
葉っぱを顎で噛みきり裁断して、口からクモの糸のような物を出して、 
上手に合わせます。
餃子の皮を包み込むようにした感じをイメージして頂ければよいと思います。
ですから、樹木又は草の葉を入れてあげてください。
葉っぱが、あまり小さいと巣が作れませんので、
手のひらの半分くらいの
大きさの葉が良いでしょう。 又、新聞紙でも代用できます。
新聞紙でも上手に巣を作ります。

<エサ>

コロギスは肉食ですが、市販のミルワームで簡単に飼うことができます。
普通サイズと、ジャンボミルワームの2種類が市販されてますが、
小さい方の、普通サイズの方が良いでしょう。
幼虫の状態で販売されていますが、成虫になっても与えれます。
どちらかと言いますと成虫の方を好みます。

<注意点>

注意点としてエサを飼育容器に入れる時間ですが、できるだけ暗く
なってから入れる方が良いでしょう。
理由は、昼間にミルワームを入れると、モゾモゾと容器内を動き回り、
コロギスの巣内に入り込むことがあるからです。
昼間、巣から外にコロギスが出ている時は、巣内に異常が起こってい
るという事ですから、すぐに巣の中を確認してください。
ミルワームが入り込んでいたらすぐに取り除き、暗くなってから容器  
に入れてください。

ヤブキリの飼育方法

<飼育環境>

ヤブキリは樹上性のため特に土などは必要ありませんので、飼育ケースの底に
新聞紙を敷くだけでも構いません。
鉢植えの植物を入れてあげると虫が落ち着きます。
理想的にはクヌギ、コナラ、エノキなどが良いですが、ツユクサなどの草でも
代用できます。
直射日光を避けて、風通しの良い明るいところに飼育容器を置くとよいでしょう。

<エサ>

市販のミルワームと小鳥のエサのすり餌を与えます。 
ヤブキリは肉食ですが意外とすり餌もよく食べます。

<注意点>

ヤブキリは水をよく飲みますので、飼育容器内に入れている植物に霧吹きをすると
水をよく舐めますし、植物にも良いので一石二鳥です。
コケ水を入れて置いていれば、3~4日に1回程度の水補給でよいので便利ですが、
時々霧吹きをしてあげれば、喜んで水を舐めます。

カヤキリの飼育方法

<飼育環境>

カヤキリはススキの草原に生息しておりますので、ススキの穂先を
含む葉を入れてやると虫を、落ち着かせます。
飼育容器に土などは特に要りません。
全般的にキリギリスと同じように飼育できますが、
成虫の発生期間が、わずか1ケ月強と、元々他の鳴く虫に比べると短い
こともあり、あまり長くは飼えません。
カヤキリはキリギリスの仲間では、飼育はやや難しい方に入るでしょう。

<エサ>

カヤキリは大きな顎を持っていますが、肉食ではありません。
ススキなどのイネ科植物を自然では食べています。
そのため手に入るなら、ススキの茎や葉を与えてください。
太くてかたい茎も大きな顎で噛んで食べます。ススキが手に入らない場合はキュウリを与えてください。
採集して初日はあまりたべませんが、
2~3日後からキュウリをよく食べるようになります。
また、動物質のエサも与えてください。
スズムシのエサ、こだわりの鳴く虫のエサなどが便利で良いでしょう。

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